【発達の視点】ものを取り出すのが面白くなる時期~器と中身のとらえかた~

ものを取り出すのが面白くなる時期について、“器と中身をどのようにとらえていくか”という視点で考えていきたいと思います。

子どもは、発達の過程で、器と中身をどのようにどらえていくのでしょうか。

【7か月頃】
この時期は、まだ器と中身を区別した関係でとらえることができません。器と中身をひとつのまとまりとしてとらえている段階です。

【9か月頃】
器と中身を別々のまとまりととらえられるようになってきます。器には中身があることがわかり、中身を取り出すのが面白くなってくる頃です。
器と中身が別々のものだとわかってきたこの時期に、生活の中のいろいろな場面で、「中身を取り出すこと」に興味をもち始めます。そのため、引き出しから中身を取り出したりティッシュを出したりといった行動が見られるようになってきます。食事中には、お皿のものをとりあえず皿の外に出してみるような行動も見られるかもしれません。


【11ヶ月頃】
器と中身を区別して、それらを関係づけようとするようになっていきます。一度出した中身を、再び入れようとしたり、相手に差し出そうとしたりするような行動が見られるようになっていきます。
生活の中でも、物と物との関係性に興味をもち始める場面が増えていく時期になります。(道具を使うための基礎的な力)

このように、始めは同じものとしてとらえていた器と中身が、徐々に別々のものだとわかり、それらを関係づけようとするように、とらえかたが変わっていきます。

つまり、ものを取り出すのが面白く感じるというのは、器と中身が別々のものだとわかり「別々にしたい」という気持ちが生まれてきている頃ということになります。
そしてそれらを関係づけるようになってくると”出す”ことから”入れる”ことにも、興味を示すようになっていきます
食事中に、中身をお皿からお皿に移し替えるといった行動も見られるようになってくる頃です。

中身のある物を取り出すことは、困った行動と感じることもありますが、成長の一つの証でもあります。
その時期にただその行動を止めるだけでなく、中身を取り出せるようなおもちゃや教材を提供すると、「別々にしたい」という子どもの気持ちを尊重できるのではないかと思います。

身近なお皿やタッパー、ボールやペットボトルのふた等、”出す”ことを好きなだけ楽しめる場面があると、子どもは嬉しいかもしれません😊
私自身も、発達のひとつの視点として、大切にしたいなぁと思っていることです。

※ここに挙げている月数は、あくまで発達の目安であり、この時期にそういう行動が見られないから発達に遅れがあるというわけではありません。子どもの様子を見ながら、発達の視点として参考にしてください。

参考文献

〇白石正久(1994)発達の扉(上)かもがわ出版

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