”数の位置を考える”ってどういうこと?

Instagram(No.417)で紹介している、”数の位置を考えよう”という教材について、紹介していきます。

”数の位置を考える”ってどんな課題?

写真のような数直線を見て、その数字は数直線のどの位置にあたるかを、考える課題です。

0~10までの数直線であれば、”5”はだいだい真ん中になります。
”3”であればやや左寄り、”7”の場合はやや右寄りの位置になると思います。

0~100までの数直線であれば”80”は右寄りになり、0~20の数直線で真ん中に10が書いてあれば、”12”は10より少し右くらいの位置になります。

数がわかればできそうな課題ではありますが、この課題を出した時に、下の写真のように、大幅に位置がずれることがあります。

このような場合に考えられることは、頭の中で数の量をイメージする力が弱いということです。

”数の量感”が、十分に身についていない可能性があります。

”数の量感”とは?

”数の量感”とは、どのようなものでしょうか?

”量感”とは、「ある量の大きさの見当をつけたり、ある単位で示された量が実際のものでどれくらいの大きさになるかの見当をつけたりするための、およその感覚」と言われています。

そして”数の量感”とは、「頭の中でその数をイメージできる力」です。

例えば、「5と聞いて頭の中で5個のものをイメージできる」「8と9どっち多い?と聞かれて、数えなくても9とわかる」といったことです。

「5+3=8」という足し算ができると、足し算もできるし”数の量感”は問題ないと思うかもしれません。

でも実際には、足し算の解答ができていても、答えを丸暗記しているだけのこともあります。

・5個の具体物を提示しても、数えないと何個かわからない。
・数の絵カード同士の足し算になると、数えないとわからない。

プリントで足し算ができても、こういった姿が見られることはよくあることです。

このような場合、単純な計算ができても、数が大きくなってくると計算が難しくなったり、応用問題になると問題が解けなくなったりします。

そういったことを防ぐためにも、数の学習の初期の段階や日常生活の中で、”数の量感”をしっかりと身につけていくことが大切になります。

”数の量感”を身につける

では、”数の量感”を身につけるためには、何をしたらいいのでしょうか?

一番大切なことは、「具体物を数える経験をたくさんする」ということです。

机上の学習では、1種類の課題だけではなく、何種類も違うパターンで数える課題に取り組むことが大切になります。

↑↑↑ 写真で紹介しているのは一部ですが、数を数える学習は、簡単に身近なもので作れる教材がたくさんあります。

一つの課題で、「”3”がわかった、次は”5”」と進んでいくのではなく、「じゃあ次はこの課題でも”3”がわかるかな?」
そんな風に課題に取り組んでいき、どんな課題でも”3”がわかるようになったら”5”に、進んでいくと良いと思います。

また、日常生活の中で数える経験をするのもとても大切なことです。

・お菓子の数を数える
・お皿の数を数える
・おもちゃの数を数える
・花びらの数を数える
・車の数を数える
・………

日常生活の中には、数を数える機会がたくさんあります。
楽しい時間の中で、「いくつあるかな?1,2,3,4,5…」と数えることはとても大事な経験です。

机上での学習は、日常生活に戻って活かされてこそ、確かなものになります。
机上の学習、日常生活のどちらでも「具体物を数えること」を大切にしてみてください😊

数の学習を始めると、3がわかったから5,5がわかったから10、10がわかったから20…と、どんどん目標設定が高くなっていきがちです。
そして机上の学習だからできるだけプリント課題で…となり、十分に数える経験をしないまま、どんどん学習する数が増えていくことがあります。

”数の量感”が身についていない中で、数がどんどん大きくなり、結果として、答えを暗記することで対応していくことになります。

けれど、”数の量感”が身についていない中、頭の中で数の量をイメージできないままで数の学習を進めていくと、必ずどこかでつまずくことになります。

比較の学習が難しい、数が増えると計算を間違える、文章題になると解けない…。

数の理解は、生活の中でも大切な知識になります。
だからこそ、数の学習の初期段階で”数の量感”が身につくような経験を積み重ねていくことが、とても大切になります。

まとめ

今回は、”数の位置を考える”課題から、”数の量感”について考えていきました。

”数の量感”は、今回紹介した教材(Instagram(No.417))を、繰り返し練習しても身につくものではありません

この教材は、だいたいの数の位置がわかるかな?というスクリーニング的なものです。
大幅に位置がずれるような場合は、少し課題設定を見直して、具体物を数えるような学習をしっかり積み重ねていくことが大切です。

「数が大きくなってきて計算問題が難しくなってきた」
そんな時には、”数の量感”が身についてるのかな?と試してみてください。

教材販売

今回解説した、「数の位置を考えよう」の教材は、BASEサイトで150円で購入できます。
他にも教材データを販売していますので、ぜひご覧になってください。

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